2018/10/24 00:32

時は真夏であるはずの8月、イギリスの天気ほど変わりやすいものはございません。
女心とイギリスの天気というぐらいですから(誰も言ってないか)。

私はドイツ人女性とレディングにいました。
8月なのですが、それほど熱くもなく日中は過ごしやすい天気でした。
今回はチャック・ベリーのBackstageではなく、広大な会場を開場と同時に走って出来るだけ前の席を取るというかなり原始的な席の取り合いです。
このドイツ人女性はエリと言います。
ハンガリー人が主人で2人の幼児を抱えたドイツ人妻をヘルプするためにエリはオーペアとして、そのに家庭に住み込みで働いていました。そのハンガリー人がエリに前回のチャックベリーのBackstageのティケットを渡してくれました。
エリに聞いても、ハンガリー人が何をしているかわからないということです。ともかく朝風呂に入って部屋にこもって何かをしているけれど何をしているのかわからない、ということでした。
一度は俳優のオマーシャリフが来ていて一緒にカードをしていたのを見たことがあるそうです。芸能界でプロモーターのようなことをしているのだろうか、と聞いても彼女は首をひねるばかりです。
その時のレディングのティケットもそのハンガリー人がくれたそうです。

入れ替わり立ち代わり、色々なGSが演奏をします。Status Quoが演奏をしているのをみましたが、あまり知っているGSは出てきませんでした。これは私とエリーが知らないだけで、GSが入れ替わるたびに歓声が巻き起こっていました。

あたりが暗くなってきたので、私とエリーは会場の後ろに設置されていたテントの中に入って寝始めました。
それからRod Stewartの歌が聞こえてきたのですが、しまった、と思ったけれど、睡眠欲のほうが勝ち、そのまま寝入っていました。
2時間(?)ほど寝ていると、私たちの寝ているテントの中に誰かが侵入してきて、おい、起きろよ、と私たちを起こします。
俺たちのテントの中で、何で寝ているんだよ、と強い調子のお咎め。
私たち(私とエリ)は、ロックフェスティバルの主催者がテントを用意してくれていたものと解釈していたのですが、起こされてテントから放り出されて、主催者がそんな親切な人でなかったのを理解いたしました。
私は用心のため、寝袋を持ってきていましたが、やはりエリに譲らなければならないだろうなあ、と思い譲りました、しかし急激に冷えてくるために、なんとか、二人で入れないだろうか、と少し試したのですが、無駄な試みでした。
私は寒くてほとんど眠れなかったのですが、朝、横に寝袋で寝ていたエリに起こされました。
あんた顔全体が濡れているよ、確かに顔が濡れていました、霜が降りてきて、濡れたようです(本当に寒かった!!)
それよりもびっくりしたのは私たちがテントを放り出されて、移動をして寝ていた場所はゴミ捨て場の横だったのです。
その日もロックフェスティバルが続いていたのですが、私たちはすぐにひきあげました。

ロックフェスティバルの苦い経験のイギリスの8月の思い出です。